納品

私の「職業」は病人ですから毎日は祈りと黙想、あとは撮ることが中心です。
昨日は通院。その後に教会で祈り、夕方から継続している仕事の納品でした。
この仕事を始めたのは半年ほど前で、時間を置きながら納品しているのですが今回でとりあえず締めくくりです。

お金にはなりません。それでもやらなければいけない仕事ですね。「届ける」ことが「頂く」ことになる仕事です。実際、大きなものを頂きました。でもお金ではありませんから私の暮らしは変わりません。これからも祈って撮るだけです。

納品先の方は納得してくれたのが嬉しかったです。誉めすぎるとためにならないと思ったのでしょう。「ケチの一つも言っておくか」などと冗談を。
この方も病を抱えておりおそらく残り時間は僅かではないかと思います。昨日は思い切って「生（せい）をどのように生きられているのですか？」とかなり失礼なことを聞いてみました。返ってきた言葉は「あるがままです」

この半年の間の病の進行は端で見ている私でも容易に判るほどで、躯は相当にきついはずですし、残り時間を考えると気がおかしくなっても不思議ではないのですがそういう素振りは一切見せません。この方のように生を生きたいものだと思うことしきりです。

「あるがまま」ですと周囲の雑音はもちろん、己の抱えている苦痛そして煩悩も気にならなくなるように思えます。この方も信仰を持っており私のそれとは異なりますが本質は同じなのかもしれません。

仕事は区切りがついたのですがまだ継続されます。とりあえずは残っていることが7つほどあってこれを済まさなければいけません。納期は決められていません。元気なうちにお届けしたいとは思うのですが・・・


写真はあるカメラで撮ったものです。機種、データはまだ公表しません。WEBでもほとんど写真を見ません。ひとりお名前だけを存じている方が持たれていました。私は持っていたことさえ忘れていたカメラなのですがやはり写りはかなりのようです。少し前にあるところで「ローライには届かなかった」と書きましたが訂正する必要があるかもしれません。少なくとも勝負できるレベルの描写をしてくれそうです。以前の撮影ではその力を引き出すのが不十分だったのですね。フィルムと露出の選択、現像法はカメラのせいではなく撮影者が問われる領域のことです。

とりあえず1枚だけ。f5.6くらいだったでしょうか。中心部はシャープですが周辺はまだ甘いです。
スキャナーが相変わらずなので写真を貼り替えました。再スキャンして別の写真を追加したいと思います。





機種を明らかにしないで写真だけ見た場合に皆さんがどのように感じるか。先入観が評価を邪魔しないか。何もない状態で見て感じた判断でよいのだと思います。
私はローライ・ツァイスくらいの力は十分にある。ただし国産機でもミノルタ・オートコードのRokkorやマミヤCのSekor105mm、コニフレックスのHexanonやアイレスフレックスのNikkorはこれくらい写ると思っています。撮影者の力量次第でほぼ同等の写りは得られるでしょう。

3枚目は一絞り絞っているかもしれないのですが、4枚目との差が大きいです。f5.6までは甘さが残ってf8からかなり改善する・・・段階露出をとれば判りますね。一度試そうと思います。
なお、このカメラはシャッター羽根の粘りで速度が出ていませんでした。それを指摘してたしか5000円ほどで購入しています。これは洗浄で簡単に改善しました。
レンズに関しては構成が判りません。テッサー・タイプではないように思います。もう1枚多いか貼り合わせているのか。