2008年 12月 25日
石内都展 「ひろしま / ヨコスカ」 |
目黒美術館で行われている石内都展 「ひろしま / ヨコスカ」を観てきました。石内さんは以前より気にしている写真家です。今回の展示は'70年代の「絶唱 横須賀ストーリー」「アパートメント」から始まり「SCARS」「INNOCENCE」「Mother's」そして「ひろしま」と石内さんが撮られてきたテーマが網羅されています。「SCARS」のケロイドの肌の女性は以前に『アサヒカメラ』に掲載されていたものを見ていますが、オリジナル・プリントは素晴らしいものでした。近作の「ひろしま」はカラー作品で被爆者の衣服だけを写したものですがこれも凄い作品です。おそらく初期の頃から現在まで物質や肉体に残った「痕」や「傷」を見つめ続けているのではないかと思います。あるいは年を経ての変形・・・これも範疇としては「痕」だと思います。物質や肉体を被写体としてその「痕」や「傷」を見せるわけですが、それを哀しさや辛さとは切り離してリアルな生を証明するものとして肯定する眼差しがあります。そういう意味では精神性の高い見せ方であって政治色やメッセージ色は薄いのだと思います。余計なキャプションはありませんし、モデルとなった方々の顔もあまり出てこない。見せないで見せる。説明しない抑制された撮り方や作品展示が印象的でした。機会があればぜひ足をお運びください。
写真は帰りに寄った皇居馬場先濠。こんなところにもイルミネーションが装飾される時代です。
Eos 5D MarkII + EF50mm・f1.2L
和田倉噴水公園。3・4枚目はAi-S Nikkor 50mm・f1.2。
丸ビル内の巨大ツリー。
写真は帰りに寄った皇居馬場先濠。こんなところにもイルミネーションが装飾される時代です。
Eos 5D MarkII + EF50mm・f1.2L
和田倉噴水公園。3・4枚目はAi-S Nikkor 50mm・f1.2。
丸ビル内の巨大ツリー。
by cucchi3141
| 2008-12-25 23:57
| Eos 5D MarkII